
知人が総額700万円の借金を債務整理した時の話
私の知人が債務整理(個人再生)をした時のことをお話します。知人は若い頃に一度、個人再生を行ったことがあります。
そして30代のころに二度目の個人再生を行いました。借金はほとんどがクレジットカード会社からの借金で、総額700万円ほどありました。金融会社から借りるだけでは足らず、親にもお金を借り100万円近く借りていました。
どうにもならなくなった知人は、弁護士事務所に行き、個人再生の手続きを取ることにしました。弁護士さんは訪れたとき、まずその場でカードにハサミを入れました。その後、すぐに各カード会社に債務整理をするという旨の連絡を行い、そうした途端、知人への請求は止まったそうです。それからが個人再生の始まりでした。
総額700万円近くあった借金は5分の1となり、150万円ほどに減額されました。自分の親への借金も本当であれば5分の1となるはずなのですが、その場合には親との話し合いで「あくまでも自分から借りた親からの借金は全額返済します」ということになり、知人は親への借金とカード会社へ返すお金の合計、250万円ほどに減ることとなりました。個人再生は減額された借金を3年間に渡って返していくという制度ですので、知人はそこから3年間は借金を返している最中です。
個人再生はメリットが大きいぶん、デメリットもあります。メリットは借金が減額され、返済が楽になるということがあります。反対にデメリットは官報に載り、5年から7年間はカードを作ることができません。
その間はキャッシングもショッピングもできません。そして個人再生をするということでブラックリストにも載ってしまいます。特にカード会社からすると、債務整理をした人というのは借金を返せなくなってしまい、結果的にカード会社が損をさせられた人ということになりますので、そういった人は「危ないお客様」という烙印を押されてしまうのと同じことなのです。
また、ブラックリストに載るということは単にキャッシング関係だけの問題ではなく、他のことにも影響を及ぼしてきます。
例えば債務整理中は車や住宅ローンを組むことができません。借金自体が返せないのにどうして住宅や車のローンが組めるのかという問題が出てきますので、債務整理をする前に自分できちんとお金を管理し、人からはなるべくお金を借りないような生活スタイルを作り上げることがとても大切なのです。
債務整理は行ってしまえば簡単ですが、その後は尾を引きます。
お金の問題というのはいつまでも付いて回るものですから、必死になって勉強しておいて損はないのです。